懇意にしている画廊で、ある日出会った一枚の風景画。そこには、ペンシルバニア-そうあの誰もが知っている、世界中で愛されてきたチョコレート、ハーシーの故郷、かの地の自然が実に生き生きと描かれていました。
“何て北海道に似ているんだろう、まるで太美(ふとみ:ロイズの工場所在地)のようだ”。そんな強い第一印象を感じたこの絵を買ったことがきっかけとなって、絵を描いたディヴィッド・プレンティス氏本人が、何とはるばるニューヨークから太美を訪ねて来てくれました。
そして彼自身も、自分が描いた絵とここにある雄大で美しい風景が、とても良く似ていることに驚き、すっかり心を動かされたのです。
一枚の絵が取り持った出会いを経て、ロイズの故郷である太美の風景を、四季を、ぜひプレンティス氏に描いてほしいという依頼をしました。また、奥様が日本人でしかも旭川のご出身、さらにアトリエもあるという嬉しい偶然が重なり、たくさんの作品を描いていただくことができました。
絵を描く中では、多くの想い出深い交流の時も持つことができました。彼の好きな日本の古い家屋を改築した旭川のアトリエや、これまた古いロフトにあるニューヨークのアトリエまで、スタッフがおじゃましたこと。美食家であり、料理上手な彼のもてなしに舌鼓を打ったことなど、楽しい交流は今も続いています。
毎日毎日眺めている私たちだけではなく、画家であるプレンティス氏をも感動させた太美の風景。それが作品となることで、より多くの方々に太美の魅力を知っていただき、伝わってくれたらと願っています。


プロフィール
ニューヨーク隣州、コネチカット生まれ。ハートフォードの美術学校で学んだのち、現代アメリカ画壇の巨匠ジャスパー・ジョーンズ、ロバート・マザーウェルらのスタジオでアシスタントを経験。その後、パリ、デュッセルドルフ、フィラデルフィア、ロサンゼルス他で個展、グループ展を開催。1991年から、日本各地でも展覧会を行う。ニューヨーク在住。